みなさんこんにちは!ヒロパールです。
英検準一級を申し込んでみたものの、時間がなかなか確保できずここまで来てしまった…
という社会人の皆さんは多いのではないでしょうか?
恥ずかしながら、そういう僕もその一人です。今回は
「とにかく1か月で準一級合格したいけど、準一級ってどんな試験だっけ?」
「時間がないから効率よく勉強したいけど、何から手を付けたらいいの?」
そんな方のために、
英検準一級の全体像の理解と対策の手掛かりとなる情報をご紹介します!
それでは早速やっていきましょう!
基本の確認
合格に必要な英語力
まず、準一級に合格できるレベルを確認しておきましょう。
英検公式サイトの説明です。
準1級は、最終目標である1級の手前まで着実に力をつけているレベルで、およそ大学中級程度とされています。社会生活で求められる英語を十分理解し、また 使用できることが求められます。入試優遇や単位認定はもちろん、教員採用試験に優遇されたり、海外留学にも多方面で幅広く適用される資格です
日本英語検定協会より
「大学中級程度」や「社会生活で求められる英語を十分理解し」など、ちょっと抽象的…
もう少しわかりやすい指標がないかな?と探ってみると
CEFRとは?となるところですが、詳細は割愛。
結論から言うとこの表で英検準一級はB2に相当するので、
TOEICL&R785点以上かそれ相応の英語力で挑戦するのが無難…
そして今回は1か月で合格という命題があるので、基礎体力は必須!
合格点について
次の表がわかりやすかったので拝借。
これによると、1次試験で実施されるリーディング・リスニング・ライティングの満点が2250点
その内1792点で合格ライン。
リーディングが41問、リスニングが29問、ライティングが1題で配点は?と思わるかもしれませんが、
実は英検は配点がわかりません…。
ですが、英検協会によると
正答数の目安を提示することはできませんが、2016年度第1回一次試験では、1級、準1級は各技能での正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています。
日本英語検定協会より
つまり、各技能で7割以上の正答率を目指せばいいのか!
ちなみに、英検をメインに指導している塾などのブログを参照すると、
- 「正答率7割以下でも合格者がいる!」
- 「各技能の得点にバラつきがあっても合格している例がある!」
- 「受験に使用される機会が増えた近年は合格ラインが下がってきている!」
との意見もあるので、実際は7割を下回ったり、各技能の得点バランスが悪かったりしても、合格できる可能性は残されているのかもしれません。
過去問を解いてみて7割を下回っても、諦めず、ひとまず受けてみよう!
筆記試験の時間配分について
今までいくつか他の資格試験を受験されている方はお気づきかもしれませんが、基本的に回答時間に追われるのが試験というもの。
この時間をどう使うかが試験合否の明暗を分けることもありますよね。
では、下の図を参考に、英検準一級の筆記試験時間と理想の時間配分を見てみましょう。
試験時間 | 問題形式 | 大問 | 問題内容 | 語数目安 | 問題数 | 回答時間目安 |
---|---|---|---|---|---|---|
合計90分 | Reading | 1 | 語彙 | 25問 | 15~20分 | |
2 | 長文穴埋め① | 250語 | 3問 | 7分 | ||
長文穴埋め② | 250語 | 3問 | 8分 | |||
3 | 長文の内容一致A | 300語 | 3問 | 10分 | ||
長文の内容一致B | 400語 | 3問 | 10分 | |||
長文の内容一致C | 500~600語 | 4問 | 15分 | |||
Writing | 4 | Essay Writing | 120~150語 | 1問 | 15~20分 |
これを踏まえると
- 大問1の語彙問題を素早く処理(理想は15分以内)
- 大問2・3の長文1700~1800語を50~60分程度で処理
- 大問4のEssay Writingを15~20分程度で処理
英検二級の筆記試験時間が85分。
試験時間は5分しか変わらないのに、ReadingとWritingの分量と難易度もアップ。
時間はかなりタイトだなぁ。
各技能の出題内容
ここまでで、試験のレベル・合格ライン・筆記試験の時間配分がわかりましたね。
では次に実際に各技能をどのように対策していくのか、見ていきましょう。
Reading
時間配分の項で触れた通り、Readingには語彙問題と長文問題があります。
それぞれを分けて解説します。
語彙問題
25問出題される語彙問題をさらに分類すると、以下のようになります。
- 単語問題:21問
- 熟語問題:4問
英検2級までの文法問題はないのか…
ということは単語(熟語を)「知っている」か「知らないか」で勝負が決まる!
ということで、まずは単語を覚えることから始めましょう。
ちなみに、準一級の単語帳としてよくオススメされる、旺文社の「出る順パス単」は僕も使っています。
ただし、紙の本ではなく、『abceed』というTOEIC・英検対策アプリ上で学習しています。
学習の進捗もわかるし、単語カードを作らなくてもいいのが便利!
アプリならいつでもどこでも勉強できるから、社会人も勉強しやすいよ!
長文読解
TOEICなどと異なり、英検準一級の長文は学術的な内容になっています。
問題のタイプとしては以下二つになります。
- 穴埋め問題
- 内容一致問題
僕も何問か解きましたが、難関大学の試験で出てきそうなレベルかなと思います。
ただ、時間配分の項でも確認したとおり、読解にかけられる時間はタイト。
英文を後ろまで読んで前に戻る「返り読み」をしている時間はありません。
そこで重要になるのが、以下の2つの方法です。
方法 | 役立つ問題 | |
---|---|---|
スキミング | ざっと文章を読み、大まかな内容をつかむ方法 | 段落の要旨をつかむ問 |
スキャニング | 該当部分を探し当てる方法 | 固有名詞が混じっている問 |
他にも、
①語彙力を増やし、英文読解にかける時間を減らすこと
②数をこなしてリーディング問題攻略のコツを掴み、素早く解答を見つける
ことも必要になるよ!
Listening
合格点の項でも確認したように、Listeningも他の技能と同じく750点満点です。
リスニングは以下の3つの問題形式と特徴になります。
問題形式 | 問題概要 | 問題数 |
---|---|---|
対話型 | 2人の会話内容(日常生活・家庭など) | 12問 |
パッセージ型 | 1つのトピック(科学・社会問題など) | 12問 |
リアルライフ型 | 与えられたSituationとQuestionを基に回答 実際の生活で起こりそうな状況(学校や仕事場) | 5問 |
2級までにはリアルライフ型はなかったので、苦手な方も多いかと思います。
あらかじめ10秒時間を与えられるので、その間にSituationとQuestionをざっと確認し回答します。
また、対話型も2級までは2往復程度でしたが、準一級は3往復と長くなるので難易度アップ。
それだけでなく、パッセージ型も2級は1パッセージにつき1問だったのが、準一級は2問に増加。
それぞれの問題形式で2級より負荷が上がってるんだね。
問題文は1回しか読み上げられないから、わからなかった問題は引きずらず、潔く捨てる覚悟も必要になるかも。
Writing
ライティングはEssay writingとなっています。
これは、さまざま社会問題について120~150語程度で自分の意見を発信する問題になっています。
例えば以下のような問題です。
- 日本はキャッシュレス社会になるべきか?(2017年第1回)
Agree or disagree : Japan should become a completely cashless society. - 人間は他の星に居住するようになるか?(2017年第3回)
Will humans live on other planets someday?
このような問い(社会問題や科学・環境問題)に対して英語的な発想で文章を構成します。
さらに、説得力のある主張を展開する必要があります。
評価項目については、以下の通りです。
評価項目 | 評価内容 | 配点 |
---|---|---|
内容 | 問題に適切に答え、主題に沿った内容になっているか? 関連性のある具体例があるか? | 4点 |
構成 | 英文全体の流れが自然で読み手にわかりやすい文章か? | 4点 |
語彙 | 単語や表現は正確か?同じ語彙や表現を何度も使っていないか? | 4点 |
文法 | 文法は正確か?時制・冠詞・構文などを正確に使用しているか? | 4点 |
英語的な発想で説得力のある主張をするのか…
「英作文」とも違った、論理性が必要なんだね。
Speaking
スピーキングは筆記試験(一次試験)合格者を対象に、8分程度ですべて英語で実施されます。
ちなみに、英検CBT(Computer based testing)はスピーキングが一番最初に出題されます。
通常の試験と異なるのでお気を付けください!
試験の流れを出題問題と共に確認してみましょう。
手順 | 内容 | 配点 | |
---|---|---|---|
① | 部屋に入る | なし | |
② | 名前・級の確認、簡単な会話 | 自己紹介など | なし |
③ | 問題カードの受け取り | 1分間で4コマ漫画のストーリーを考える | なし |
④ | ナレーション | 2分間でストーリーを読み上げる | 15点満点 |
⑤ | No.1~4のQ&A | No.1は問題カードの問題 NO.2~4は社会問題から出題 | 各5点満点 |
⑥ | 部屋を出る | なし | |
全体 | Attitude | 積極性・明瞭性・自然な反応で採点 | 3点満点 |
Attitudeの「積極性・明瞭性・自然な反応」は具体的に以下のようになっています。
- 積極性:知識不足で回答できなくても、なんとか単語をつないで話そうとしている
- 明瞭性:相手にとって聞き取りやすい声・適切な発音・アクセントか
- 自然な反応:相手の言葉に対して不自然なくらい長い間が置かれていないか
問題カードの4コマ漫画はビジネスや教育・医療・環境分野からの出題が多いみたい。
まとめ
いかがだったでしょうか?
英検準一級のレベル・時間配分・各技能の問題内容について知ることができましたね。
「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」
あとは、英検対策の第一歩として過去問を解いて自分の弱点を見極めましょう。
そこから弱い部分の補強をするのをおすすめします。
傾向と対策をしっかり練って勉強をすれば、忙しい社会人も1か月で準一級合格も可能です!
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